WEBサーバーのCPU負荷が高い状態が数分間継続し、desknet's NEOが使用できません。（Oracle版）
カテゴリ：パッケージ版の運用・管理：運用・管理
該当製品：パッケージ版
質問ID：NEO-T0232
対象：全バージョン（Oracle版のみ）
本件はWindows Oracle版が対象です。
Oracle11gより、問題の回避、検出、診断などは、Automatic Diagnostic Repository（以下、ADR）機能にて管理されるようになっています。
ADRはデフォルトで有効で、ログの出力先は「 ${ORACLE_HOME}\log 」です。
ログの出力先のフォルダが存在しないために、OracleClientのログファイルのローテーションによりCPUリソースを圧迫して、本件が発生している可能性があります。
弊社で確認できている事象としまして、desknet’s NEOにアクセスするたびに、OracleClientのログの出力先のフォルダが存在しないことで、OracleClientのログファイル「log_番号.xml」に以下が出力され続けます。
例Copied!
“Directory does not exist for read/write [C:\app\Administrator\product\11.2.0\client_1\log]”このログファイルは、1ファイル10MBでローテーションされ、このタイミングでCPUリソースを消費し負荷を上昇させます。
「log_番号.xml」ファイルが大量にある場合、ローテーションに時間を要し、CPUリソースを占有し続け、負荷が高い状況が継続し、結果、desknet’s NEOにアクセスできない状況になります。
log_番号.xmlファイル出力対象フォルダ
C:\Users\Administrator\Oracle\oradiag_xxx\diag\clients\user_xxx\host_xxx\alert C:\Windows\Temp\oradiag_xxx\diag\clients\user_xxx\host_xxx\alert 対処方法
以下のいずれか対応を行います。
1. ログ出力先のフォルダを作成する。
以下のパスのフォルダを作成してください。
${ORACLE_HOME}\log\diag\clients ※OracleClinetデフォルトインストールの場合は以下です。
C:\app\Administrator\product\11.2.0\client_1\log\diag\clients 2. ログを出力しない設定にする。
「sqlnet.ora」ファイルに、「DIAG_ADR_ENABLED=OFF」を追加してください。
※OracleClinetデフォルトインストールの場合、「C:\app\Administrator\product\11.2.0\client_1\network\admin」フォルダ下に「sqlnet.ora」ファイルがあります。
メモ帳等のテキストエディターにて編集し、保存してください。
例Copied!
# sqlnet.ora Network Configuration File:C:\app\Administrator\product\11.2.0\client_1\network\admin\sqlnet.ora# Generated by Oracle configuration tools.# This file is actually generated by netca. But if customers choose to# install “Software Only”, this file wont exist and without the native# authentication, they will not be able to connect to the database on NT.SQLNET.AUTHENTICATION_SERVICES= (NONE)NAMES.DIRECTORY_PATH= (TNSNAMES, EZCONNECT)DIAG_ADR_ENABLED=OFF ：これを追加する既存ログの削除方法
ADRコマンド・インタプリタより行います。
運用を停止してから作業してください。
詳細のパージ（削除）方法は、Oracleのマニュアルをご確認ください。
例1）
1. コマンドプロンプト起動します。
2. adrciコマンドを入力します。
C:\Users\Administrator>adrci 3. ADR baseをセットします。
adrci> set base C:\Users\Administrator\Oracle\oradiag_administrator ※ADR_baseは、「diag」フォルダが存在するパスの前までを指定します。
上記は
C:\Users\Administrator\Oracle\oradiag_administrator\diag のケースです。パスは環境に合わせて設定します。
4. ADR homeを確認します。
adrci> show home ADR Home = c:\users\administrator\oracle \oradiag_administrator\diag\clients\user_administrator\host_xxxx: 5. ログをパージ（削除）します。
デフォルトでは、「alert」フォルダログは720時間（30日）、「trace」フォルダログは8760時間（365日）です。
この設定で良い場合は、以下のコマンドを実施します。
puage ※設定に関係なく、指定した経過時間（分）で削除する場合は、以下のコマンドを実施します。
［１日（1440分）以上経過したログを削除する場合］
adrci>purge -age 1440 -type alert adrci>exit 例2）
1. コマンドプロンプト起動します。
2. adrciコマンドを入力します。
C:\Users\Administrator>adrci 3. ADR baseをセットします。
adrci> set base C:\Windows\Temp\oradiag_xxx ※ADR_baseは、「diag」フォルダが存在するパスの前までを指定します。
上記は
C:\Windows\Temp\oradiag_xxx\diag のケースです。パスは環境に合わせて設定します。
4. ADR homeを確認します。（複数ある場合は以下のよう表示されます）
adrci> show home ADR Homes: diag\clients\user_xxx\host_684710773_76 diag\clients\user_xxx\host_990435674_76 5. ADR homeを設定します。
adrci> set homepath diag\clients\user_xxx\host_684710773_76 6. ログをパージ（削除）します。
デフォルトでは、「alert」フォルダログは720時間（30日）、「trace」フォルダログは8760時間（365日）です。
この設定で良い場合は、以下のコマンドを実施します。
puage ※設定に関係なく、指定した経過時間（分）で削除する場合は、以下のコマンドを実施します。
［1日（1440分）以上経過したログを削除する場合］
adrci>purge -age 1440 -type alert 7. 2つ目のADR homeを設定します。
adrci> set homepath diag\clients\user_xxx\host_990435674_76 8. ログをパージ（削除）します。
※手順は6. と同じです。
※対処方法にて、ログフォルダを作成した場合、ログのパージ（削除）は定期的に行うよう運用してください。 その際のADR baseは、デフォルトインストールの場合「C:\app\Administrator\product\11.2.0\client_1\log」です。