FAQ ID:NEO-T0345
該当商品:パッケージ版・AppSuite
対象バージョン:V4.0以降
弊社環境下にて測定した結果を以下に記載いたします。
■サイジングに関する性能測定および容量測定
本資料は、AppSuiteを導入いただくうえでご利用いただくサーバースペックを算出するための参考値です。
測定に使用したサンプルアプリは、一般的な業務から選定しており、測定は単独動作での性能値です。
性能値は、使用するアプリケーションや負荷状況によって大きく変わることが想定されます。
ご検討時の参考としてご利用いただければ幸いです。
■測定環境
測定に使用したサーバースペックと、想定環境に用意したユーザー、組織などの基本情報量は以下の通りです。
サーバースペック
※Web+DBは、1台構成です。
※PostgreSQLは、設定値変更などのチューニングは行っていません。
基本情報データ量
■測定内容
300ユーザーが登録されている環境にて、業者から送付される毎月の請求書を処理する業務を想定し、サンプルアプリケーションとして「請求書管理」を作成し使用しました。上記の測定環境において、1年から5年の経過で増加する想定データ量による使用ディスク量と、データ量増加による画面表示の影響を測定しました。測定した操作は以下の通りです。
請求書は、300人のうち約30%のユーザー(約100人)が1日1件登録した場合を想定して、5年間のデータを登録します。
(毎月の請求書の枚数が、約3,000枚の想定です。)
このため、今回の想定で用意したデータの件数は以下の通りです。
年数ごとのデータ容量の増分は以下の通りです。
※サンプルアプリケーション[請求書管理]について
日々発生する請求書を、発生日と仕入先情報、請求明細が5行からなる伝票データを登録および管理するアプリケーションです。
[請求書管理(一覧)]
[請求書管理(詳細)]
■測定結果
各操作での測定結果は以下の通りです。
測定は、10回の測定の平均値を使用しています。
1. アプリケーションの請求書一覧画面表示
AppSuiteの先頭ページから、対象のアプリケーションをクリックして、一覧画面が表示されるまでの速度を測定しました。
測定結果は以下の通りです。
平均で2.26秒となり、年数によりデータ件数が増えても初期表示の速度は劣化しません。
2. 先頭データの詳細画面表示
表示された一覧画面から、先頭のレコードの詳細画面を表示するまでの速度を測定しました。
測定結果は以下の通りです。
平均で1.07秒となり、年数によりデータ件数が増えても詳細表示の速度は劣化しません。
3. アプリケーション内の一覧最終ページ表示
表示された一覧画面で、スクロールバーを最下部のレコードを表示されるまでドラッグし、表示されるまでの速度を測定しました。
測定結果は以下の通りです。
年数が経過するごとにレコード件数が増えるため、ページ移動後の表示に時間がかかるようになります。
4. 集計表示
登録されているデータを月単位に集計する処理の速度を測定しました。
測定結果は以下の通りです。
平均で4.49秒となり、年数によりデータ件数が増えても集計の速度は劣化しません。
■考察
測定の結果、5年間のデータ量増加に伴う処理速度の性能劣化は見られませんでした。
(”最終ページ表示”については、単純に最終行が表示されるまでに移動するレコード数が増えるため速度低下していますが、極端な性能劣化は発生しておりません。)
詳細表示ビューでは、他のアプリケーションとの関係付けもありますが、表示性能に影響はないことが測定できました。
(ただし、今回の測定では、関係付けているアプリケーションは1つのみです。)
よって、今回想定したサンプルアプリケーションのデータ量と経過年数、測定で使用したサーバースペックであれば、データの一覧および詳細表示、また集計操作において、データ増加に伴うボトルネックは発生しません。
データサイズにおいては、今回用意したサンプルアプリケーション程度では1年間の登録で約80MB増加するため、添付ファイルなどを併用した運用を行うのであれば、その分のハードディスクを用意する必要があります。